全く宣伝もしなければ、観光地図にも載っていないプチホテルに行ってきました。
「素晴らしいホテルだから、奥さんとどうぞ」とさる税理士さんからのご紹介で。
到着を告げるとホテルの玄関に実にやさしそうな目をした、丸顔の御主人が現われ、
挨拶もそこそこに「夕食は6時半。いいエゾシカが手に入りましたが、よろしいですか?」
凛としたその口調に「ハイ、結構です」と返答するも、「シカかあ、ちょっぴり不満」
風呂に入り、ビールを飲んでいると、そろそろ6時半。2時間かかるという夕食だ。
食堂に行くと、タキシード姿の御主人にまずビールを注文するも、
このプチホテルの売り物がワイン。税理士さんからも一番のお勧めがワイン。
2組しか取らない宿泊客、隣の席のカップルが御主人とワイン談義に花を咲かせるが、
ワインの価値を知らない私は小さな声で「グラスワインをいただけますか?」
隣の席では赤ワインが1本抜かれ、デカンタに、食事の前から栓が抜かれ準備万端。
おいしく飲むために食事の前に注文しておくべきだったが、その作法は知らず。
でも、地元で養殖に成功した信州サーモンに始まり、メインディッシュのエゾシカまで、
実に温かみのある話に夫婦ともども納得。実に本当のセレブに会った気分。
2時間という時間があっという間に過ぎ、デザートそしてコーヒーにちょっとしたお菓子。
「このお菓子に入っているのは何か分かりますか?皆様良く御存知のものです」
そのときはさっぱり分からず、翌朝宿を出るとき、女房が「昨晩の自家製のお菓子ですが?」
その答えは「わさび」。ちっとも辛さも感じられなかったが「隠し味ですね」
高級なワインを飲むのもよし、フランス料理を2時間かけて楽しむのもよし、
出かける際に地元の絶好の景色をと訪ねると、八方尾根の途中の景色を御推薦。
行って見ました。実に絶景。すでに紅葉は終わり、紅葉狩りとはいかなかったが、
プチホテルの御主人の推薦は見事と言うばかり。いい気分で帰宅した次第。
M先生、ありがとうございました。これも事業承継の仕事で全国を回っている
われわれが教えていただく情報のひとつ。連休を久しぶりに楽しみました。
事業承継支援室長
大滝二三男