今やパート従業員は、正社員以上に貴重な戦力。
外回りの正社員が顧問先から資料を預かる。
その資料を″調理″するのが、パートさん。
子育て中の主婦が多く、勤務は平均5、6時間。
子供を送り出した後に出勤し、下校に合わせて帰宅するのが、一般的。
同時に、収入が旦那さんの扶養家族となる範囲をオーバーしないようにパートを続ける。
こうなると、12月の繁忙期には、収入調整のためパートは休み、そのしわ寄せは当然、正社員に。
もちろん、子供が病気で学校を休めば、母親は看病のため、仕事は休むことになる。
中には、強烈な教育ママで、夏休みや冬休みには子供に付き添い、毎日予備校通い。
これが娘さんが小学五年生で、有名中学受験のための予備校だというから、ムッ、ムッ。
雇い主の税理士さんも、その母親が夏に1ヵ月休むと言われた時には、断ることはできなかった。
12月の冬休みも、正月3日以外は予備校通いとなるはず。今からパートの確保に頭を悩ます。
これは異例だが、このような子供を抱えたお母さんは、そもそもパートに出ていないだろう。
しかし、単純な打ち込み作業だけでなく、決算から申告書作成までできるとなると、そういない。
そう、そんな貴重な人材、しかもパートとなると、引く手あまただが、お金をかけてもアウト。
そこで、ある先生が出した結論は、効率の悪い顧問先はカット。他の先生を探すよう話す。
パートに支払う給与とリクルート費用を考えると、顧問契約を解除した方が経営効率は良い。
これが究極の解決策だ。そう言えば、顧問先が減ったら、従業員をカットすることがある。
順序は逆だが、人手不足はここまで来たかと、妙に納得させられた某先生の判断でした。
事業承継・M&A支援室長
大滝二三男