税理士資格がなければ、どう足掻いても、事務所を引き継ぐことは不可能。
資格を取るためには、まず試験に合格することが前提。
資格に必要な会計2科目と税法3科目をクリアすれば、無事先生に。
しかし、最近はこれが非常に難しくなっているのも、事実。
ここ数年、税理士試験の受験者が減っているとの情報もある。
試験は各税法別に行われ、それを集計すると、確かに受験者は減少。
それを基に税理士志望者が減っていると、断言できるのだろうか。
税法3科目に合格しなくても、実際に税理士になった人は多い。
大学院で税法(法律)を修め、修士論文が国税庁のチェックをクリア。
更に税法1科目に試験合格すれば、残りの2科目は免除される。l
この制度を利用して、親の税理士事務所を継ごうという人も少なくない。
すんなりと、税法1科目の試験をクリアすれば、問題なし。
当然、大学院で法律を修め、修士論文を認められる必要がある。
今回の事例は、親の期待に応えようと、大学院に通い始めた。
しかし、言わばゼミの同僚達からのイジメに遭ってしまった。
そう、小中学生だけがイジメの的になっているわけではないのだ。
大学を卒業し、親の税理士事務所継ぐために、大学院に進んだ。
税理士試験の税法免除を受けるためだが、それが他の大学院生の的に。
それを指摘された気の弱い若者は、イジメの連続に負け、退学。
資格を取れなくなった゛後継者候補゛は、事務所経営に背を向けた。
それを見た税理士は、子供に継がせる、強い意思も揺らいでしまった。
更に、試験合格した従業員も次々と独立し、先生も経営心も消沈。
結果として、所長は事務所をM&Aで手放す決断をした。
事業承継には様々な理由があるが、今回の話はレアケースだろう。
しかし、イジメは社会に蔓延っているんですね、嫌な世の中ですね。
事業承継・M&A支援室長
大滝二三男