当社にご相談をされたある税理士さんが言いました。
「顧問料が高いという人ほど、大した企業・社長ではないんですよね。金払いが悪い顧問先はお断りしています」
でも、本当にそうでしょうか?
その税理士さんには、半年近くかけてご相談に応じていました。その税理士さんのご要望に応える形である税理士を紹介しました。
紹介した税理士さんの方が経営感覚が優れていたためか、その方の主張を無視されるようになり、紹介した税理士さんの肩を持つかのように誤解し、当方の費用を払いたくないという態度がミエミエになりました。。
それでも、こちらが正面から、誠実に対応していれば結果として、実費は払っていただけると思いきや、いざ請求書を出すと、「桁が違うんじゃない。何考えているの。契約していませんよね」
本当はもっと信じられないような口汚い言葉を使っていましたが、ここでは書きません。でも正体見たりです。
しかも、ご自身が弊社に連絡し、要望を開示し、その後の交渉材料となる書類も提示され、さらに紹介した税理士との交渉を続けていたわけですから、たとえ契約書がなくても民法でいうところの「口頭の合意」があります。それに「相手が依頼されたんですよね」の言葉には、開いた口が塞がりません。
私どもが紹介した、お相手の税理士さん(もちろん今回初めて面談して候補者としてお会いした方です)はすぐに気持ちよく、お支払いいただき、人探しを頼んだ等の御本人は「そんな金払いません」の一言。もちろん当方はそれなりの対応はしていますが、余りの常識になさにびっくりです。
実は、事業承継のお手伝いをして、初めてこんな事例にぶち当たります。悩んだ上で相談に来られたのに、脇から新たな光が見えた瞬間に、「そんな依頼をした覚えはない。」と強弁する。
実は腹が固まっていない人にこのようなケースがあります。しかも、人のせい(職員が反対したとも言う)にして話が壊れたと強弁する。しかも、「オタクは成功報酬方式でしょう?」(地方での事案では、交通費等もかかるのでそれなりの規定を提示していますが、途中までは理解している態度も、最終的にこれも無視。)
知識、法律を知的財産として評価することができず、立場が悪くなるとこれをコンプライアンスはまるでなし。このような先生には、お子さん以外に事業承継をする相手はいないでしょうし、お子さんにパートナーが現れれば、お子さんでも嫌がることと思います。
嫌な話ですが、事例紹介としてあえて掲載しました。私は性善説でこの事業を行っていますが、このような事例が頻発するようですと、欧米のように性悪説を基に、まず契約ありきで仕事をすべきなのかなと考え直すこともありかも。(そんなことは当たり前でしょう、との声も聞こえてきます)
事業承継支援室長
大滝二三男