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税務署OBの税理士登録は年々減っていますが、、

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税務署の署長、副署長が退官し、税理士として登録するのが、ちょうどこのシーズン。

日税連の税理士情報サイトをチェックし、その登録月日でOBかどうかも分かるという。

例年8月23~26日頃に登録となっている人の多くが、税務署のOB.というのが”常識”。

ところが数年前に税務署の指定官職の退職時に、顧問先をあっせんすることが禁じられた。

それまでは、税務署の総務課長などが、署長らの退官後の税理士としての顧問先を探しに奔走。

その働きぶりによって、出世への影響も当然あった。それだけに、必死で顧問先を依頼。

今ではなくなったようだが、優良申告法人制度もそのために会ったとも言われているのだ。

しかし、いまはその顧問先を後輩の現役職員が、あっせんすることができなくなった。

これにより何が起きたのだろうか?

まず、定年という概念がないのが国家公務員。

職制上、後輩が詰まってきているから、肩をたたかれる形で管理職を辞するというもの。

その結果、退職金も上乗せされ、さらに税務署の場合は税理士としての顧問先も付けてもらえた。

一件当たりの月額報酬は5万円から数十万円とランクはあるが、退官後すぐに税理士として独立できた。

バブル期のころは、国税局の部長を最後に退官し、税理士になった人の年収が5千万円にも。

当然、税務署員として最高級の給与をはるかに超える年収を手にすることができた。

ほんの一つまみのことかもしれないが、それにしても異常な報酬を手にしていたわけ。

ところが、民主党の政権に代わると、このあっせん業務も禁じられること。

60歳で税務署の行政官として10年以上過ごしてきた人が、税理士となっても、実務は素人。

もちろん、優秀な職員を抱えなければ、業務はこなせない。

しかし、彼らには実務以上に”顔”で仕事ができる”特技”がある。

つまり、税務職40数年のキャリアが、物を言う。
 
それゆえ、高額の顧問料を支給する大企業などが待っているわけ。

当然、そんな大企業の顧問になれるのは、ほんの一握り。

多くの所長・副署長経験者は、税務署の所轄する中小零細企業の顧問に。

その道筋も途絶えてしまった今、独力で営業できる人は、本当に少ない。

60歳を超えて、税理士として一から営業をしようという気力も出て来ないのではないか。

そんな環境から、今では税務職員の再任用という、嘱託採用が幅を聞かせている。

なかには、特1という給与を手にしたナンバー税務署長経験者にも再任用された人も。

そう、まだまだ税務署OBの税理士が、全国で半数以上いるかもしれない。

しかし、少子高齢化からくる社会の縮小を考えると、退官後の税理士登録は果たしてどうなるか。

10年もしたら、税理士も納税者に経営を指導できなければ、商売にならないのかもしれない。

そんな時代を迎えそうですね。

事業承継支援室長
大滝二三男

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大滝二三男

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