税理士事務所の所長が高齢であり、病気にも悩まされている。
そんな税理士が、職員の雇用と顧問先を守るため事業承継を決意。
弊社とのアドバイザリー契約後、税理士法人の代表者と面談。
意気投合した両者は、3か月後の承継で合意。
その後、細かい調整を終えて、無事契約完了。
職員には契約完了まで、一切説明はしなかった。
それは、契約が不調に終わることを避けるため。
通常、所長は判断したことに意見があっても、反対は表明しないもの。
しかし、今回の事例は、寝耳の水で、納得できないと大合唱。
所長は病に倒れれば、職員に迷惑がかかると、良い相手を探せたと満足。
それは所長の自己満足。職員は途中経過も知りたかった。
とはいうものの、顧問先の事業承継では、契約完了後に初めて職員への説明。
そんなことは税理士事務所の職員としては、当然知っているはず。
ところが、我が身に降ってくると、゛寝耳に水゛と、大反対。
反対されても、すでに契約しているので、話は進んでいく。
最終的には先生が強ければ、経営統合日までには、職員もついていく。
職員のなかに音頭とりが一人元気であれば、その人を利用すれば良い。
でも、税理士事務所の職員が新たな職場を探すのは、はたして???
そうなると、辞める職員はどこに行くのか? 誰が受け入れるのか?
辞めた後に同じ地域の税理士事務所に移り、顧問先が一緒に移ったら?
損害賠償も念頭に置いた対応が、今後も要求されることになるだろう。
事業承継支援室長
大滝二三男