今は税理士を廃業し、介護付き有料老人ホームで悠々自適の生活をされている先生からの手紙です。
5年前、年齢を考え、税理士法人に事業を承継し、自らもその支店の社員税理士に就任。
自らが賃貸していた事務所もそのままに、もちろん職員もすべてそのままに支店開業。
先生は個人事務所は当然廃業。社員税理士として、サラリーマン税理士に転換した。
事業全体を税理士法人に譲渡をしたもので、顧問先だけを紹介したものではないことは明らか。
そこで対価を受けたものを『譲渡所得』として申告し、納税。
その後、税務署から譲渡申告を否認され、雑所得として修正申告するように指導される。
先生は広島国税局から国税庁への問い合わせ事例を知ったが、指導を無視。
結果、更正決定(1千万円の追徴)を受け、これには異議を申し立て、不服審判所でも否認された。
裁判でも争ったが、一審、二審とも敗訴。
先生は、当然今でも「雑所得」を受け入れていない。
敗訴の原因については、裁判所の調査員が、国税職員が担当している以上、通達等に拘束されること。
これでは中立的な判断はなされず、国税の考え通りの意見しか裁判所に出されない。
日弁連でも、この点について、判事の補佐する裁判所調査官への国税職員の出向禁止を要望。
しかし、10年前に出されたこの意見は、黙殺されているのが現実だという。
ある国税出身の税理士も、「雑所得」には疑問を感ずるが、この取り扱いを変えるには裁判しかないという。
堂々巡りだが、国税の考えだけの裁判所調査官相手に、国税の取り扱いを争うのは、無理か?
しかし、何時かの時点で、必ず、この問題は解決すると思う。
それには、税理士業界の大きな意見集約が必要ではないだろうか。
事業承継支援室長
大滝二三男