税務署ごとに税理士会の支部があります。
そこには所属する税理士のために、相互扶助制度があります。
お互いに助けあるということですが、税理士が病気で仕事ができなくなった時の助け合いです。
法律的には短期間でも、税理士がいなければ、税理士事務所として機能しません。
病に倒れ、署名ができないはずの税理士の署名があれば、税務署も不審に思います。
復帰することができないという風評が流れれば、税理士会もそれなりの対応をします。
病に倒れた先生のご家族が税理士会の支部に駆け込めば、役員が早急に対応策を練ります。
そこで問題が出てきます。
お客さんの会計業務や税務に問題がなければ、支部の役員が担当できる税理士を指名します。
そこには、病に倒れた先生の意向は反映されません。
「助けてやっているんだ」。そんなことを大声でいう人はいませんが、基本的な姿勢は、”助ける”です。
税理士事務所の業務に不案内なご家族であれば、支部の役員が言うことを信じるしかありません。
まさか、事務所の承継で、対価がご家族に入るなんて、考えたこともないでしょう。
お父さんが病気になって、助けてくれる先生たちがいた。
それだけで満足するに違いがありません。
でも、シビアに考えるべきでしょう。
先生は開業以来数十年間、ご苦労をしてきたわけです。
その歴史や先生の考えやこれまでの苦労を分からない人が、勝手に分けてします。
しかも、何ら対価を支払わずに。
先生は我慢ができないでしょうね。
こですから、税理士会が入った複雑な話は扱いたくないのも、弊社の姿勢です。
どうか、悩んでいられるご家族はどうぞ早めにご連絡ください。
話が複雑になる前に、解決策を提案します。
事業承継支援室長
大滝二三男