税理士事務所の事業承継を経験している先生は、少なくない。
自らが修行した大先生の事務所を引き継いだ人でも、その条件は様々。
中には、先生の奥さんが死ぬまで面倒を見るということを約束し、後悔していることも。
その一方で、引継ぎに際して、金銭的には一切払わず、ご遺族の面倒も無視の先生も。
こんな場合、他人様がどう言おうが、「事務所を引き継いでやったんだ!」と、先生は主張します。
しかし、このビジネスが資格あってこその仕事ですから、こんなことが言えるのでしょう。
事実、資格がなくても、税務申告書などを作成する、会計ソフトの力を使い、誰でもできます。
メンテナンス契約を結んだシステムであれば、毎年の税制改正も含んだ申告書が作成されます。
そうなんです。作成しますではなく、システムにより作成されます、というのが本当でしょう。
当然、作成段階で仕分けが違ったものを入れれば、申告書も間違ったものが出てくるのは、当然のこと。
でも、でも、先生が鉛筆をなめながら申告書書いていくなんて、あるんですが、それは今は昔。
若い人には見たこともない、情景でしょう。でも、いらっしゃいます。
職員に申告書を作ってもらいたいのだが、そうすると、経営状況が分かってしまう。
それは知らせたくない。
所得が多かろうが、少なかろうが、所長は知らせたくない。
それも大いにわかること。
でも、そんな事務所が承継となると、だれがその対価を決定するのでしょうか?
高いほうがいいのは、譲り渡す側、安ければ安いほど良いし、お金をなるべく払いたくない。
そうなんですね。
税理士事務所の経営者として、若干の設備投資は必要だが、それほど多くはない。
事業承継となると、譲り受ける際の対価は、いわば先行投資。
実はこの投資に関する考えは、ほとんどの税理士にはないのも事実。
ですから、承継の対価は顧問先が開拓し多経験を度外視して、安くしようとする。
仕様がないのでしょうが、もう少し大きな構えでいてほしいというのも、実は仲介者としての考え。
表題のだれば決めるのか、実は弊社が主導権を取って決めさせていただいています。
どうした?
それはおいおいこのブログで解明していきましょう。
事業承継支援室長
大滝二三男