”親方日の丸”の時代は、今は昔の話ですが、親方が職員任せで良かった時代も同じように今は昔になりつつあるようです。
資格ビジネスのひとつが、税理士事務所です。なぜ、資格がなければできないのか、疑問に思うことは数々あります。資格者と同じような知識と判断力のある人が、なぜ同じ商売をできないのか。
20年近く前に、今では上場企業にもなっている経営者である会計人に聞いたことがあります。「なぜ資格がないといけないんですか?」と。その答えが、「こんな試験に受からないようではね?」
経営者として、実業の世界をお助けするためには、税理士試験に受からないようではその資格はないというのです。でも、税務と会計は別物。税理士試験が受からなくても会計の話はできます。
ところが、税理士資格を持つ先生方は、財務会計を無視して、税務当局に受けがいいと思われる税務会計を注視し、これまでの業務を行ってきたようです。
そのため、税務と財務、どちらが大切かといった議論の中では、「税務!!」と答える税理士さんが圧倒的に多く、財務経理が分からない税理士さんも少なくないといいます。
中小零細企業にとって、税金を払うことより、日々の事業を継続することの方に関心があり、その結果としての税金であることを十分理解する必要があるでしょう。
事業承継支援室長
大滝二三男