会計事務所の合従連衡が進んでいる。中堅の事務所同士、若手とベテランの事務所同士そして小規模時事務所の大手税理士法人による吸収合併。形はどうあれ、会計事務所経営の大転換期がきていることは間違いないようだ。
これまでにも、数人の税理士がチームとして活動するために税理士法人を設立する傾向は強かったが、一緒の活動をスタートしてみたものの主導権争いや風土の違いを克服できず、一人去り、二人去りといった格好で税理士法人そのものが崩壊することも少なくない。
ところが、昨年遅れから今年になって、大不況を克服するには一税理士の力ではもう限界に来ており、税法を含め、経営に四苦八苦する中小企業に満足されるサービスを提供できるよう税理士業界も一大変革が必要とされる時代に入ってきたという。
具体的にはどのようにすれば中小零細企業に満足できるサービスを提供できるのか、多くのコンサルタントがセミナー等で解決はしているものの、やはり同業者の成功事例を聞くのが一番。それも集団ではなく、個人的に聞くこと。そんなチャンスは自分で作る。
同じ支部の先生方との間で事務所経営のノウハウを語り合うことが苦手な税理士さんたちだが、もっと素直に聞く耳を持ったらどうでしょうと言いたくもなる。自分のやり方があると頑として受け付けない先生方も多いが、それを証明するように経営セミナーの入りは悪い。
でも、自分のお客様に満足のいくサービスを提供するために他人のやり方を参考にすることは恥ずかしいことでも何でもない。むしろ、聞かずにお客様がだんだんとおざかっていくほうが情けないことではないだろうか。
自らの力の限界を感じ、その解決策として同好の士とともに法人を組織し、十分な人材と能力を身につけることこそが必要条件とあれば、5年10年先を読んで、具体的な行動に動くほうがいいのではないだろうか。もちろん、個人経営でも解決策はあるのだが。
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。