税理士事務所の仕事は、記帳代行から税務申告書の作成・申告で終わる。
そんなことで、顧問先の社長は納得するはずがない。
もちろん、それだけの業務しか、期待していない顧問先も多い。
経営問題を真剣に考えるより、営業だけに必死というのが多くの顧問先。
果たして、金を効率的に稼ぐためのアイディアを先生に訊く。
そんな顧問先がすべてだとしたら、税理士は疲労困憊のはず。
同時に税理士事務所の職員が、的確な対応をできるのだろうか?
お客さんから経営資料を受け取り、それを元に記帳、月次決算を組む。
ほとんどの事務所で、担当者が領収書などを元に、数値の打ち込みをする。
もちろん、入力はパートの職員などが担当する事務所も多くなっている。
しかし、担当するお客さんの資料を処理するのは、自分の仕事としている。
だから、他の職員には任せず、自分で処理するという職員もいる。
いわゆる、仕事が好きな職員たちだ。
顧問先を訪問し、領収書などの資料を受け取り、事務所に持ち帰る。
夕方に事務所に戻り、それから資料をパソコンに入力する。
当然、残業となるはず。実に効率的な業務展開とは考えられない。
顧問先の担当者が入力を行うことを止めて、何をするのか?
成長している事務所は、そう、社長の悩みを精力的に解決する姿勢。
先回りして、顧問先の問題点を指摘し、事業展開を助ける。
過去の数値をまとめ上げることから、卒業。
そんな事務所になることこそ、生き残れる方策なのかもしれない。
しかし、税理士事務所に期待する業務は、今まで通りで良い。
余計なこと入らないというのかもしれない。
果たして、税理士事務所の未来は?
事業承継支援室長
大滝二三男