会計事務所業務の主なものは、記帳代行と決算書・税務申告書の作成。
記帳代行業務は、正社員ではなく、パートが行ってるところも多い。
もちろん、顧問先で経理業務ができるところは、内容のチェックが必要。
それらの業務を一から行っている税理士は、ほとんどいないはず。
開業間もない、職員を雇うことのできない税理士は除きますが。
独立後、職員も数名雇い、顧問先も任せるようになると、仕事も変わる。
職員の指導・監督ができていれば、職員は全て任される。
そうなると、帳面作りなどより、社長達の要望を理解すること。
様々な問題を抱える経営者に対し、適切なアドバイスを行う。
それにより経営者が満足できれば、税理士事務所の職員として合格。
もちろん、粉飾、脱税志向はご法度。そんな顧問先はカット。
しかし、ここまで出来る職員は、そうそういない。
税理士でも、職員任せのケースでは、顧問先との接触も少なくなる。
顧問先を大事にする考えはあるのだが、面倒な話は敬遠し勝ち。
経営問題など素人が携わるべきではないと、税金だけに集中。
本来顧問先の全てが分かっているはずの先生も、職員を指導できない。
結果として、記帳代行、決算・税務申告書の作成で、業務終了。
これでは税理士事務所の付加価値は、全くなし。将来は暗い。
もっとも、顧問料月額8000円なら、顧問先は離れないかも。
しかし、職員の給与は高額は期待できないし、優秀な職員は来ない。
税理士事務所の経営もますます難しく、人材難も続く。
経営統合で、問題解決を図ろうとする税理士も増えているのも事実だ。
事業承継支援室長
大滝二三男