そろそろ、確定申告の準備を進めている税理士事務所もあると思います。
1年で一番忙しい季節を迎えます。
とはいっても、電子申告を採用している事務所では、採用前に比べると格段に時間がかかりません。
事業承継を考えておられる高齢の税理士さんには、電子申告を敬遠している方が多くいらっしゃいます。
このような方にとって、確定申告終了後が、承継のチャンスと見ている傾向があります。
しかし、承継を受ける側から言いますと、確定申告こそ年に一度の絶好のチャンスなのです。
日頃は税理士事務所に顔を見せない人も、この時期は整理もしてない領収書などを持ってきます。
お客さんがどのような性格の方かを知るのには、この時期しかないといってもいいのではないでしょうか。
税金に対する考え方やお金の支払い方など、今後お付き合いするうえで、重要な情報をつかむ時でもあります。
この時期を逃しますと、また1年会うチャンスを逃してしまいますので、承継自体も完結しないままになります。
一昨日も、お客さんと会う一番いい機会だということを両者了解の上で、急遽申告前の契約となりました。
渡される先生も「厄介なお客さんもいますから、申告時期が”本性”が分かっていいでしょう」と明言。
この時期の承継は、売り上げが多いときだけに、申告が終わってからと考えがちです。
でも、スムーズに承継し、お客さんも離れないようにするには確定申告を一緒に担当するのが、コツかも。
売り上げに関しては、業務の割合によって按分するなどの方法で、双方に利があるようにします。
同時に3月決算も同様に承継に良い時期でもあります。
多忙な時期にとんでもないと言わずに、承継後のことを考えると、ここは考えどころです。
事業承継支援室長
大滝二三男
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